【第六弾】永井4段が教える 日本拳法で身体的に上回る相手と戦える武器

前回と違って真面目にお話しするのでよろしくお願い致します
 
はじめに…
日本拳法の試合は体重別ではないので果たしてフェアなのか?と思っている人は少なくないでしょう 人間には必ず人それぞれの体格や能力を持っています その持っている体格、能力でいかにして勝つか、それが日本拳法の醍醐味と言えるでしょう
 
永井4段の過去の投稿は下記から
 
 
まず拳法において技術面以外で優位になる武器を考えていきましょ
①体格差
②リーチ
③フィジカル
④スピード
⑤センス
⑥体力
※以下①から⑤を持っている人を「持っている者」 逆を「持たざる者」と呼びます
 
⑥を除く①から⑤までは身体能力や感性の話になりますので努力でどうにかなる場合もありますし、ならない場合もあると思います
いわゆる才能の部分ですね
例えば体重100キロの選手と45キロの選手が戦ったら100キロの選手のほうが圧力、パワーの面において圧倒的に優位ですし、45キロの選手が体重をどれだけ増やしても100キロにはなれません、さらにスピードが落ちてしまう可能性もでてきます
持っている者は持たざる者よりも圧倒的に優位であるということは紛れもなく真実と思います
 
しかし…安心してください
優位であることと勝利することは違います
絶対に持っている者が勝つわけではありませんよね?
 
私は普遍的な優位なんてものはこの世に存在しないと思っています
人には得意不得意、相性があります
そして、何より日本拳法には防具がついていますので打撃で倒れるなんてことはほとんど起こりませんのでキックボクシングやMMAに比べると身体的に劣っていても戦う手段があると思います 防具のおかげで我慢強く戦うことが可能になりますのでその分いろんなことを仕掛けることが可能です
ではどうやって持っている者を倒せばいいのか…本日は私の考えの一つを記載させて頂きます
 
持ってないなら武器を作ればいい!
「考える力」を武器にする
 
例えば私自身が①体が大きく②リーチがある部類に入ると思いますが内側に入られるとどうしても力の入ったパンチが打ちにくいですし、目線が下がりますのでオーバーハンドパンチを食らったり、上に意識がいけば胴を抜かれるなど要らぬストレスを感じでしまいます 中に入られるとプレッシャーをより多く感じ後ろに下がってしまうケースもよくあります
また体格ある選手が小さな選手よりスピードがあるなんてことはなかなかないでしょう 
フィジカルがどれだけあっても技術系にスカされ抜かれてしまえばフィジカルを発揮することはできません
④スピード⑤センスがあっても強靭なフィジカルや組技に潰されることもあるでしょう
また、例えば身体が小さい人は身体の大きな人にはない日本拳法のルールにおいて優位な武器を持っています、それは身体が小さいということは的が小さいということです 防具がついているのでダメージが少なく一本にならないように少しだけディフェンスやガードを練習するだけで打撃をくらう確率が大きな体の人より格段に下がります
リーチがない人はパンチの回転力を上げることが可能ですので連打で圧倒することができるかもしれません
など、自分が不利と思っている部分が実は相手にとって凄く嫌な武器だったりすることもありえます…こういった不利を武器に変換し、有効な戦い方をすることも「考える力」です←ポジティブな考え方とも言えますね
私は「考える力」は①から⑤の武器に劣らない武器になりうると考えています
なにより「考える力」はどんな選手にでも備わっていて、持っているとか持ってないとかは関係ありません
 
じゃあ考える力だけあれば持たざる者が持っている者に対抗できるって思ってしまったそこのあなた、現実はそんなに甘くありません 
まず、対戦相手が持っているという事実は思っている以上に大きな壁となります
あとは持っている者も考える力があります笑
 
とはいうものの持っている者は考える力を使わず勝ててしまうので利用していない人も多いと思います←低段者に限りますが
 
そして、考える力を武器として利用するには考えた内容を実行しなければいけません
そして実行する為に必要な項目が2つ!
 
「実行する勇気・決断」
「実行する体力」
 
です!
 
まず、何故勇気なのか…いざ考えた作戦を実行しても持っている者が持ってるという事実が変わるわけではありませんので、怖さや保身、プレッシャーで中途半端や迷いが生じます
そういった行動は命取りになります
また、作戦がうまくいかないときにプランBに移行するか否か、その選択が最良かどうかで迷う人もいるでしょう
そうならない為に「実行する勇気・決断」が必要です 決断したことは勇気をもってやり遂げてみて下さい
 
「実行する体力」に関しては当たり前のことですよね?笑
でも体力だけはほとんどの人が努力でどうにかなる問題です、他に比べると才能に依存する部分が少ないですので、考える力のマックスパフォーマンスの為にも体力をつけて下さいね
 
まとめ
今回は長くなってしまいましたが、不利とか有利とかにとらわれずに、ポジティブに持っている武器でどう勝つかを考え実行してみて下さ
私も高校生や大学生を指導していますが案外何も考えていない人は多いみたいですし、私の知り合いのキックボクシング世界王者は弱い後輩の試合を見て何がしたいかわからん、もっとしたいことを具体化しなさいと言っています
試合でスピード系の選手がスピードで負けた際に戦い方で勝利したケースも見たことがあります 戦い方も考える力の一つ目ですね
皆さんも考える力を使った拳法してみませんか?
…でもね考えすぎはよくないですよ(笑)
 
 
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